日曜の午後、ふとソファに座った瞬間、そこに“あの子”がいるような気配がしました。
何もないのに、膝の上が温かくなるような感覚。
それは、愛犬がまだ元気だった頃、決まって膝に頭をのせてきた“あのクセ”を思い出したからかもしれません。
右側じゃなきゃ寝ない子でした
うちの子は、クッションを4つも占領する中型犬のくせに、なぜか私の右隣にぴったりくっついて座るのが定位置でした。
しかも、頭だけは必ず右太ももにのせてくる。
左に寄せても、器用に回り込んでまた右に戻ってきて、 まるで「ここじゃないとダメなんだ」と主張するようでした。
犬にも“位置へのこだわり”があると知ったのは、あの子のおかげです。
ソファに爪をひっかけて、ゆっくり登ってくる
ジャンプ力はあるくせに、どうしてかソファに上がるときだけは、 「よいしょ、よいしょ」と爪を引っかけて前足から慎重に登ってきていました。
なんなんでしょあれ。でも、ほんとに可愛い仕草だった。
調べてみると、ソファが滑りやすい素材だったり、肉球に少しでも乾燥があると、足を踏み出すのを怖がる犬も多いそうです。
うちのソファは合皮。ツルツルするのが苦手だったのかもしれません。
だから、滑り落ちないように必死で爪をひっかけていたんだな、と今になって思います。
「一緒にいるために、そんな工夫をしてたんだね」って、今さら気づいてしまう。
実はこの仕草の意味も、後からアニマルリーディングで知ることができました。
ココナラでお願いした先生に、うちの子の好きだった場所やクセを聞かれもせずに言い当てられて、思わず声が出そうになったのを覚えています。
「右側に座るのが落ち着く子ですね。あと、上がるときに少し慎重じゃなかったですか?」
そんな風に言われて、泣くつもりなんてなかったのに涙があふれてしまいました。
ソファで一緒に過ごす時間が、あの子にとっても“特別な居場所”だったんだと、そのときはっきり分かった気がしたんです。
ソファ=安心の場所、だったのかも
よく考えると、ソファって、私が家にいるときにいちばん長く座っていた場所。
おやつを食べるときも、テレビを見るときも、たまに昼寝するときも、ずっとここにいた。
だから、あの子にとってもここは“私のとなりで安心できる場所”だったんだと思います。
犬は本来、飼い主の匂いがついた場所や、動線上にある場所に安心を感じるそうです。
ソファはまさにその“安心の中心地”だったのでしょう。
それなのに、今はそこに私ひとり。隣にいるはずの重みだけが、ぽっかりと空いています。
気配だけが、今もここにある
毛も抜けやすくて、何度もカバーを洗ったソファ。
でも今では、もう毛一本落ちていない。
けれど、視線を落とすたび、そこに丸くなって眠る姿が浮かんでしまいます。
犬の記憶って、姿が消えても“感覚”として残るものなんですね。
それも、ソファという生活のど真ん中にいたからこそ、なおさら濃く。
ふとした瞬間に思い出す“あの子のクセ”は、まだ日常の中に生きているんです。

