「charred stake」「ember」
「charred stake」と「ember」、どちらも「焼けぼっくい」の英訳を検索すると出てくる言葉です。「charred」は「炭にする、黒焦げにする」という意味の動詞「char」の過去形または過去分詞、「stake」は「杭、棒」という意味があります。「ember」は1語で「燃えさし、残り火」という意味の単語です。
「やけぼっくいに火がつく」とは
一度燃えや木材は、燃えやすいことから、「やけぼっくいに火がつく」ということわざが生まれました。
とくに男女の仲にことに使われます。
一度は別れた恋人や夫婦が再びよりを戻すと、はじめて付き合う男女よりもあっという間に元通りになることから「やけぼっくいに火がつく」と表現されるようになったのでしょう。
「元のさやに収まる」と同じ?
一度は離れた者同士がまた以前と同じ関係になるという意味では、「元のさやに収まる」ということわざもありますね。
「元のさやに収まる」の「さや」とは漢字で書くと「鞘」です。
刀剣を収める筒状のものを鞘と言います。
この鞘は、刀剣がピッタリ収まるように作られているので、他のものでは上手く収まりません。
ですから、離れ離れになってしまったとしても、刀剣と鞘がまた揃えばピッタリと収まるわけです。
それを人間関係(とくに男女の仲のことを表す」に置き換えて、「元のさやに収まる」ということわざになったわけです。
「やけぼっくいに火がつく」とは、全く同じ意味ではないですが、男女が復縁することに関することわざという意味では同じ類と言えるでしょうね。
「袂を分かつ」
「焼けぼっくい(に火が付く)」が復縁を意味しますので、離縁を意味する言葉が対義語となります。「袂を分かつ」(たもとをわかつ)がその1つです。
「袂」(たもと)とは、着物などで袖の下が垂れ下がって袋状になっている部分を言います。手(た)の本(もと)が語源です。ポケットのように物を入れたりもしました。
未婚の女性が振袖を着て、結婚したら留袖にするのはご存知ですよね。かつては結婚する前に振袖を仕立て直して袂を小さくしたのです。そして、新生活のために実家の家族と別れて暮らすことを「袂を分かつ」と呼ぶようになりました。